株式投資の世界では、「信用取引」という言葉をよく耳にします。
特に中級者以上になると活用する人も増えますが、初心者にとっては「なんだか難しそう」「リスクが高そう」「とにかく危険」と感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、信用取引の仕組みやリスクをしっかり理解すれば、資金効率の高い投資手法として活用できます。
この記事では、以下のトピックに沿って信用取引についてまとめました。
☑現物取引との違い
☑信用取引のメリット
☑信用取引におけるリスク・注意点
☑信用取引におけるリスク管理のポイントは?
信用取引に興味のある方、信用取引を始めようか検討している方はぜひご覧ください。
信用取引とは?基本的な仕組みを解説
信用取引とは、証券会社からお金や株を借りて売買する取引のことです。
「自己資金以上の取引ができる」という特徴があり、最大で約3倍の資金を運用可能になります(証券会社や規制によって異なりますが、日本では3.3倍が一般的です)。
例えば、30万円の資金がある人が、信用取引を使えば最大約100万円分の株式売買が可能になります。
信用取引には大きく分けて2つのパターンがあります。
②信用売り(売建て):株を借りて売る(いわゆる「空売り」)
「空売り」は現物取引ではできないため、下落局面でも利益を狙える点が特徴です。
現物取引との違いは?わかりやすく比較
信用取引と現物取引の主な違いを以下の表にまとめました。
現物取引 | 信用取引 | |
売買対象 | 自己資金内の株のみ | 借入で自己資金以上の取引が可能 |
空売り | 不可 | 可能 |
保有期間の制限 | 制限なし | 原則6ヶ月以内(制度信用) |
金利・貸株料 | なし | 発生する |
リスク | 投資金額まで | 投資金額以上に損失が出ることも |
信用取引は自己資金以上の取引ができる反面、「損失も大きくなるリスク」があることを覚えておきましょう。
信用取引のメリット
信用取引にはリスクもありますが、適切に使えば投資の選択肢が広がります。主なメリットは以下の3つです。
1. 少ない資金で大きな取引ができる(レバレッジ効果)
信用取引では、約3倍の資金効率で運用可能です。これにより、利益を効率よく狙うことができます。
ただし、損失も3倍になる点には注意が必要です。大きな取引だからこそ、リスクは常に考慮しながら判断しましょう。
2. 下落相場でも利益を狙える(空売り)
現物取引では株価が上がらなければ利益が出ませんが、信用取引の空売りを使えば株価が下がる局面でも利益を得るチャンスがあります。
相場全体が不調なときでも柔軟に戦えるのが信用取引の強みです。
3. デイトレードや短期取引に向いている
信用取引は、短期売買と相性が良いです。特にデイトレード(当日中に売買を完結させる取引)では、手数料や金利の影響を抑えつつレバレッジ効果を活かすことができます。
信用取引のリスクと注意点
信用取引はメリットが多い反面、損失が拡大しやすいという重大なリスクを伴います。以下のような注意点があります。
1. 損失が元本以上になる可能性
レバレッジがかかる分、価格が逆方向に動くと損失も拡大します。大きく動いた際には、元本以上の損失を被ることもあり得ます。
2. 追証(追加保証金)のリスク
評価損が大きくなり、証券会社の定める証拠金維持率を下回ると、「追証(おいしょう)」が発生します。
これは、追加で保証金(資金)を入れなければならない制度で、対応できない場合は証券会社によって強制決済(ロスカット)されることもあります。
3. 金利や貸株料が発生する
信用取引では、借りている株や資金に対して金利や貸株料が発生します。長期保有すればするほどコストがかかるため、短期売買が基本となります。
初心者が押さえておきたいリスク管理のポイント
信用取引を安全に使うためには、ルールを守った運用とリスク管理が不可欠です。以下の点を意識しましょう。
レバレッジは1.5倍程度に抑える
最大3倍の取引が可能とはいえ、すべて使うのはハイリスクです。取引可能額の中でも余力を残した運用(最大で1.5倍程度)を心がけましょう。
損切りルールを明確に決める
損失が拡大する前に、自分の許容範囲で機械的に損切りするルールを作ることが大切です。
特に、含み損をズルズル放置するのは非常に危険なので、損失を最小限に抑えるように徹底しましょう。
短期売買を徹底する
信用取引はコストがかかるため、長期保有には不向きです。短期目線でのトレード戦略を立てましょう。
経済指標や決算発表前はポジションを軽くする
相場が大きく動くタイミングでは、想定外の損失を招くことがあります。ポジションの縮小や一時撤退も検討すべきです。
【まとめ】信用取引は“理解して使う”のが成功の鍵
信用取引は、資金効率を高めたり、下落局面でも収益を狙える便利な手段です。しかし、使い方を誤れば損失が大きくなり、資金を失うリスクもあります。
まずは現物取引で経験を積んでから信用取引にチャレンジするのが理想です。そのうえで、しっかりとしたリスク管理を行い、無理のない範囲で活用していきましょう。
「信用取引=危険」ではなく、「信用取引=慎重に使うべきツール」。その意識を持って、健全な投資スタイルを築いていくことが大切です。
投資初心者であれば、現物投資であっても信用取引であっても、必ずリスク許容範囲内の中で投資を行うようにしてください。
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